2026-09-30 · トラブル対処 · 約10分

Shadowrocketで遅延は正常なのにWebページが開けない場合|DNS解決エラーの確認方法とDNS設定

遅延テストは正常なのにWebページが開けない場合は、DNSが原因かもしれません。DNS解決エラーの見分け方、設定項目の意味、順を追った確認方法を解説します。

この記事の概要

Shadowrocketに利用中のサービス事業者から提供された設定を読み込んで接続しても、Webページが開けない場合に向けた内容です。まず遅延テストとドメイン名の名前解決を区別し、Global Routing、現在の設定内のDNS、ローカルネットワークを確認します。変更は一度に1項目だけにし、同じURLで再テストしてください。エラーの種類に応じて、DNS、ルール、接続パラメータのどれを見直すか判断します。

1. 遅延が正常でもWebページへのアクセス成功とは限らない

Webページを開く際には通常、ドメイン名の名前解決、接続の確立、TLSハンドシェイク、HTTPリクエストが行われます。Homeの遅延結果は、そのテストで使用された宛先と方法を反映するだけです。すべてのWebサイトで名前解決できることや、サーバー認証、通信設定、ページの応答が正常であることを示すものではありません。テストに成功していても、ブラウザーが名前解決の段階で止まることがあります。一方、ページが開けない原因は接続やTLSの問題かもしれません。遅延の数値だけでDNS障害と判断しないでください。

まず、開けないURLの完全なドメイン名、発生時刻、現在のサーバー、Global Routingのモード、ネットワークの種類を記録します。以前アクセスできたWebページを比較対象にし、Webサイト、サーバー、DNSを次々に変更しないでください。どの変更が結果に影響したのか判断できなくなります。以下の現象は原因を絞る手がかりです。後述の再テストで確認してください。

確認できる現象優先して確認する項目この現象だけでは判断できないこと
複数のドメインで「サーバーが見つかりません」と表示されるDNSクエリがタイムアウトしていないか、現在のリゾルバーに到達できるか表示だけでサーバーの停止とは判断できない
特定のドメインだけ開けないドメインの入力ミス、DNSレコード、適用されるルールDNS設定全体が誤っているとは限らない
接続先IPアドレスの取得後に接続がタイムアウトする通信経路、ポート、サービス事業者から提供されたパラメータ接続のタイムアウトを名前解決のタイムアウトと混同しない
証明書または安全な接続に関する警告が表示されるデバイスの時刻、TLSのホスト名、接続先サイトDNSを変更しても必ず解決するとは限らない

2. DNSの各設定項目の役割

DNSはドメイン名を接続可能なアドレスに変換します。システムDNSは通常、接続中のWi-Fiまたはモバイル通信から提供されます。設定内のdns-serverは、Shadowrocketで使用するリゾルバーを指定します。これは同じ階層の設定ではありません。ブラウザー独自の暗号化DNS、設定内のルール、接続方式によって実際のクエリ経路が変わることもあります。リゾルバーのアドレスを指定しても、すべてのリクエストが必ずそこを経由するとは限りません。

設定・項目役割確認ポイント
dns-server設定内の[General]でDNSリゾルバーを指定する入力内容や形式、リゾルバーへの到達性を確認し、現在の設定で実際に使用されているかを先に確かめる
systemシステムが提供するDNSを使用するWi-Fiとモバイル通信を切り替えると、システムDNSの提供元が変わる場合がある
DNS over HTTPSDNSクエリをHTTPSで送信するリゾルバーのドメイン名自体を先に解決する必要がある場合があり、HTTPSで到達できることも重要
A / AAAAIPv4 / IPv6のアドレスレコードをそれぞれ返すAAAAレコードがあっても、現在のIPv6通信経路が利用できるとは限らない
キャッシュとTTL一定時間、名前解決の結果を再利用する変更後しばらく古い結果が表示されても、設定が反映されていないとは限らない
53
従来型DNSで一般的に使用されるUDP / TCPポート
443
DNS over HTTPSで通常使用されるHTTPSポート
2種類
アドレスレコード:AはIPv4、AAAAはIPv6に対応

判断の基本:まず到達性を確認し、その後リゾルバーを変更する

従来型DNSのクエリがタイムアウトし、HTTPS接続は正常な場合は、信頼できる既存の提供元のDNS over HTTPS設定を試せます。HTTPS自体にも接続できない場合は、まずネットワークと接続経路を確認してください。リゾルバーをむやみに追加しないようにしましょう。

ポート番号はプロトコルで一般的に使われる値であり、サーバー設定で一律に変更する値ではありません。DNSのポートと、利用中のサーバーへの接続ポートは別々です。名前解決の確認のために、HomeにあるサーバーのPortを53に変更しないでください。

3. 元に戻せる方法で順番に確認する

開始前に現在の設定を複製し、DNSの元の記述を記録します。設定が利用中のサブスクリプションで管理されている場合、後から更新するとローカルの変更が上書きされることがあります。確認用の複製は元の設定と区別してください。パスワード、UUID、サブスクリプショントークン、サーバーアドレス全体を含む設定を公開アップロードしないでください。

  1. 現在の状態を記録する

    Homeで現在のサーバーと接続状態を記録し、Home → Global Routingを開いて現在の選択肢を控えます。Safariで同じURLにアクセスし、実際に表示されたメッセージとテスト時刻を記録してください。

  2. ネットワークを確認する

    一時的に接続を切断し、現在のWi-Fiでネットワークへのログインが必要か確認します。ネットワークを比較する場合は、Wi-Fiとモバイル通信で同じURLをテストしてください。モバイル通信ではデータ通信料が発生する場合があります。

  3. モードを比較する

    Home → Global Routingで、Configを選択したときの結果を記録し、一時的にProxyへ切り替えてテストします。結果が変わった場合は、まずルールと通信経路を確認してください。DNS全体が修復されたと判断することはできません。

  4. 設定を確認する

    Configに戻り、現在有効なファイルを確認します。そのファイルの編集画面を開き、[General]内のdns-serverを確認してください。変更は複製したファイルでこの項目だけに行い、サーバー認証や通信パラメータは同時に変更しないでください。

  5. 再テストする

    変更を保存し、その設定が使用されていることを確認します。接続を切断してから再接続し、同じURLにアクセスしてください。再接続しても、すべてのアプリのキャッシュが消えるとは限りません。必要であればブラウザーを終了して開き直し、結果が安定して変わったか記録します。

  6. 設定を元に戻す

    Global Routingを元の値に戻します。テスト中に接続が自動で復旧する場合は、Settings → On Demandを確認して元の設定を記録してください。一時的に無効にして手動接続でテストし、終了後は必要に応じて元の状態に戻します。

以下はシステムDNSを使用する最小限の設定例です。項目の位置を確認するためのものであり、そのまま接続できる設定ではありません。編集時は既存の該当行を変更してください。テストのために[General]セクションを重複して追加したり、元の設定にある他の必須項目を上書きしたりしないでください。システムDNS自体に到達できない場合もあるため、この例が汎用的な解決策になるわけではありません。

[General]
dns-server = system

4. エラーの原文から名前解決エラーを見分ける

以下はDNSツールや診断ログでよく見られる応答コードとエラーメッセージです。Shadowrocketのすべての画面に同じ文言が表示されるとは限りません。ブラウザーの「サーバーが見つかりません」という表示だけでは、NXDOMAINとタイムアウトを区別できません。具体的なクエリ結果が確認できた場合に限り、該当する手順で対処してください。

エラー:NXDOMAIN

原因と対処:リゾルバーがドメイン名を存在しないと判断しています。まずドメイン名とサブドメインの入力を確認し、到達可能であることが分かっている別のリゾルバーにも同じドメイン名を問い合わせます。複数のリゾルバーで同じ結果が返る場合は、対象サイトの管理者にレコードを確認してください。

エラー:SERVFAIL

原因と対処:リゾルバーがクエリを完了できませんでした。上流側の障害やDNSSECの検証問題が考えられます。ドメイン名、リゾルバー、時刻を記録し、到達可能な別のリゾルバーで比較してください。「ドメイン名が存在しない」と決めつけないでください。

エラー:REFUSED

原因と対処:リゾルバーがクエリを拒否しました。再帰問い合わせ元が制限されている可能性があります。現在のネットワークから使用できるリゾルバーか確認し、システムDNSまたは利用が許可されているリゾルバーに戻して再テストしてください。

エラー:DNS query timed out

原因と対処:待機時間内にクエリへの応答がありませんでした。リゾルバーのアドレス、クエリ経路、現在のネットワークからUDP / TCP 53へ到達できるか確認してください。ネットワークを変えてテストする場合は、ほかの設定を維持し、複数の条件を同時に変えないようにします。

5. DNSが正常な場合はルールとアドレスファミリーを確認する

Global RoutingのProxy、Direct、Config、Sceneは、リクエストの処理モードを選択します。ProxyとDirectは比較に使用でき、Configは現在の設定に従って処理し、Sceneは設定されたシーンに応じて実際の方式を決定します。これらを4種類のDNSスイッチと捉えることはできません。モードを切り替えて結果が変わった場合は、該当するリクエストのルールと通信経路も確認してください。

DOMAIN-SUFFIXはドメインのサフィックス、IP-CIDRはアドレス範囲、GEOIPはIPの地理情報データベースに基づいて照合します。FINALは、それ以前のルールに一致しなかったリクエストを処理します。ドメインルールの照合に、接続先IPアドレスの取得は必要ありません。IP関連のルールでは名前解決が必要になる場合があり、詳細はルールのオプションによって異なります。以下は構文の例です。既存のルールをそのまま置き換えないでください。

[Rule]
DOMAIN-SUFFIX,example.com,DIRECT
IP-CIDR,192.168.0.0/16,DIRECT,no-resolve
GEOIP,CN,DIRECT
FINAL,PROXY

6. よくある質問と確認終了の目安

DNSを変更したのにWebページが開けないのはなぜですか?

まずConfigで、変更後のファイルが実際に使用されているか確認します。次に、クエリがアドレスを返しているか確認してください。アドレス取得後も接続がタイムアウトする場合は、Homeに戻ってサーバーパラメータとGlobal Routingを確認します。DNSの変更を繰り返さないでください。

Wi-Fiだけで問題が起き、モバイル通信では正常な場合はどうすればよいですか?

サーバー、設定、URLは変更せず、まずWi-Fiのネットワークログインを完了させます。次に、そのネットワークから提供されるシステムDNSを確認します。そのネットワークから特定のリゾルバーにだけ接続できない場合は、比較結果を保存し、ネットワーク管理者に制限の有無を確認してください。

DNSを複数登録すれば安定しますか?

必ずしもそうではありません。アドレスを複数登録しても、すべてのクエリで望ましい結果が得られるとは限りません。まず提供元が明確で、現在のネットワークから到達できる方法を1つ選び、開けないドメインを確認します。復旧後、実際の必要性に応じてほかのリゾルバーを追加するか判断してください。

サブスクリプションの更新後に再び問題が起きた場合は?

Configで更新前後のDNSとルールを比較し、ローカルの変更が上書きされたか確認します。利用中のサービス事業者には該当する項目と発生時刻を伝えてください。サブスクリプショントークン全体は送信しないでください。切り戻せるよう、テスト用の複製だけでなく元のファイルも保管します。

確認を終える目安は3つです。同じURLを繰り返し開けること、Global Routingが普段使うモードに戻っていること、再接続後も結果が変わらないことです。「Wi-FiでシステムDNSのクエリがタイムアウト。テスト用の複製を変更して復旧し、Configモードでも再テスト済み」のように、簡潔な記録を残すことをおすすめします。「DNSを変えたら直った」だけでは、再発時にネットワークの問題か設定の上書きかを見分けにくくなります。

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